春は季節の変わり目。生活環境もガラリと変わる方が多いです。
張り切っている間は、緊張もあって気が引き締まっているので、少々体調が悪くても勢いでどうにでもなってしまうと思いがちです。
ところが、体調不良となったときにわかることも出てきます。
体調不良は環境の変化のせいですか?環境が悪化したせいかもしれませんよ?
お医者さんに言われて、自分は無理をしていたと気がついた話です。
季節の変わり目の体調不良。楽しいことがないは危険信号?
あれは夏でした。会社と通勤電車の冷房が強くて風邪をひき、咳と寒気とむくみに襲われていた私は、かかりつけの漢方医へ久しぶりに行って診てもらいました。
私にとっては、毎年夏場は恒例の冷房病と貧血があり、今年もまた
「酒を飲むな甘いものを食べるな果物を食べるな身体を冷やす」とか言われるのだろう・・・
夏にビールも飲めないなんてどんだけ罰ゲームですか・・・
などと思っていたら、診察室で言われたのが、タイトルの言葉なのでした。
「最近、楽しいこと、ないでしょ?」
ここのお医者さんは、脈を診たり、おなかを押したりして体調がわかるそうなのですが、
いつものようにお腹と脈をみたあとで、こう言って、続けました。
「病は気からって言うでしょ?今ね、気が離れてる感じなの。」
「人間の気って暗い気も明るい気も一緒になってるんだけど、それが離れちゃってるの。」
「慢性化した風邪だね。心も風邪ひいてるね。」
「しばらくは自分の事だけ考えなさいね。日本人はストレスの発散下手だから・・・」
漢方医とはいえ、お医者が少々オカルトめいた発言をなさるので驚きましたが
冷房で体調不良になっていたつもりが、心理的な要因もあるって事らしいのです。
でも、思えば楽しいことなかったような・・・( ̄ω ̄;)
つらいことは色々とありました・・・
当時、4月に決まった仕事が、試用期間で切られてしまったのです。
仕事がつらい。言えないうちに体と心が蝕まれていく
リーマンショックより、派遣の仕事が打ち切りになった私は、次がなかなか決まらず、失業給付を受けながら仕事を探していました。
職業訓練校でも、若い子でも仕事がない状態で、わずか数人の小さな会社に、大手だって苦もなく受けられるような高学歴の学生が就職活動でやってくるほどの買い手市場で、仕事があるだけでもありがたいことだと、みんな自分に言い聞かせていた時期でした。
私は派遣の仕事が決まっていましたが、正社員の募集にも同時に採用となって、長く続けられる正社員の仕事に行くことにしたのです。
「仕事があるだけ有難い」が自分を追い詰める
4月に入社できた会社では、教育係に嫌われたようでした。
研修3日目あたりから嫌味ばかり言われるようになり、失敗すればすぐ
「本部に連絡しますからね」と必ず言われ
「この仕事向いてないわよ。次探しておいてね」とダイレクトに言われ
「やっぱり雇うなら若い子が良いわね~」とかモラハラパワハラ三昧でした。
契約書には休憩は1時間と書いてありましたが
研修初日に「昼は30分ね」と言われて、
朝から昼の休憩30分以外は殆ど立ちっぱなしで仕事して
トイレ行くのは朝の掃除の後と昼休憩の間に済ませろと言われて
トイレに行くにもそのつど断りを入れなくてはならず
2つ乗り換えての1時間半の通勤もこなしつつ、朝はその1時間早く出勤して、
掃除やその日のセッティングしながら勉強などもして
派遣の仕事が長かったので、正社員ともなれば程度の差はあれ、このくらいは普通なのだろうと 頑張っていたつもりだったんですが・・・
結局、試用期間で切られました。
しかし、入社時は本部のマネージャーにせかされ、良くして頂いていた派遣先での仕事を、次の方が決まるまでもなく、無理にやめて入社したのです。
本部の上司から採用取消しをうながされた時に今仕事切られたら後がないと思い
「真面目に働いていたのに一方的に失敗の報告ばかりされていた気がします」
と訴えたところ(実際はこんなに冷静な感じではなかったですが)
一ヶ月分の給料保障はすると言われ、その間に次を探してと言われました。
後で調べてみたら
原則として使用者は、労働者を解雇するためには正当な理由があるのと同時に、
手続き的にも30日前に予告するか30日分の解雇予告手当を支払わなければならない。
(但し、試用期間開始後、14日以内に解雇した場合は、解雇予告手当は払わなくてもよいことになっている)
(労働基準法20条、21条)
と、法的な決まりもあるようでしたので
訴えなかったらそのままポイされていたかも知れません。
当時は一体どうなっているのかわからずショックでかなり混乱していましたが、試用期間で切る会社は、結構あるそうです。
よく調べず入社したのもよくなかったので、勉強にはなりましたが、こういう事は初めてだったので、とても驚きました。
あとから思えば、休日も返上で仕事したり、早朝に神奈川の伊勢原へ行って仕事をした後で、午後には東京の亀有まで異動して仕事をしろと言われるなど、結構無理もしていたし、そのまま続けられていたかどうかとも思います。
その後一ヶ月ほど、必死で求職活動して、また運よく採用になりました。
しかし、そこでもまた、
「若い子に来てもらうことになったから辞めてもらう。次の仕事を探している間は居て良いので、新しく来る人に仕事の引継ぎをしてほしい」
などと、無茶苦茶言われて、今度は私のほうで切れてしまい、バックレることにしました。
逃げるは恥でもなんでもない。ストレス発散で病気回避
現在の会社は今のところ人間関係は悪くなく、悪夢は見ずにすみそうなので、怪我の功名というところかもしれませんが、非正規雇用に逆戻りではあります。
しかし、求職活動と、新しい職場で次から次へとつらい思いをして、実際楽しいことに目が向かずにいたのは事実でした。
思えば音楽も聴かなくなっていた自分。
体調回復してからは、カラオケで『1000のバイオリン』を歌いました。
回復後、この曲でずいぶん癒されました。
お医者様はやはりすごいのだなと思いました。。。
逃げるは恥だが役に立つというドラマが人気でしたが、どうしようもない場所で一人で必死になっているより逃げるほうが良い結果が出ました。
おわりに
景気は安定しているそうですが、非正規雇用の数は過去最高とも言われている現在では、給料が高い、休みが多い、人間関係が良いが揃っている職場は奇跡だとも言われています。
休みが取りやすく、人間関係もそこそこ良いのであれば、どうにかなるかもしれませんが、もし自分の会社がブラック企業と言われるような会社で、そこにいるのがつらいなら、売り手市場のうちであればほかも決まりやすいはずなので、逃げられるなら逃げるべきです。
戦える余力があれば戦うのも良いですが、決して一人で頑張らないことです。
協力してもらえそうな人、団体、弁護士、つらいならつらいと声を上げてください。
何かのサインが出て、自分がつらいと気づいたときには、相談してください。
私は、身体を壊すまでは行かずに済みましたが、現在は若いかたの過労死などもよく聞きます。
自分を守るのは自分だと意識しましょう。