『イカゲーム2』では、1で解明されていなかった謎がどれだけ明かされるのか?
そんな観点から、特に謎の多いフロントマンに焦点を当ててみます!
今回は、フロントマン(ファン・イノ)が失踪後、弟のファン・ジュノが部屋を訪ねた時に、部屋の中にあった書物についての謎を掘り起こしてみました!
その書物の名は‥『欲望の理論』
この記事はイカゲーム1のネタバレも含まれています!
イカゲーム1まだ観ていないかたは、ぜひご視聴後にお読みください!
フロントマンの部屋にあった『欲望の理論』は実在する本なのか?
イカゲーム1のエピソード2で、音信不通の兄を案じた弟(ファン・ジュノ)が、兄(ファン・イノ=フロントマン)の仮住まい?の受験寮部屋を訪ねた時、部屋の中で一瞬チラリと映る本がありました。
そう、洋書らしい書籍の中、1冊だけハングル語のタイトルになっている本ですね?
(ですよね‥?)
わざわざ、本のタイトルを字幕で『欲望の理論』と翻訳しており、タイトルからイカゲームと関係するものではないかと想像します。
『欲望の理論』を検索したら‥
『欲望の理論』という書物、実際にあるのでしょうか?
イカゲーム内に出てきた映像では、書籍のタイトルがハングルのため、ハングル読めない私は本当はなんてタイトルなのかもわかりません。
検索してみたところ、『欲望論』という本は出てきましたが、著者は日本人で、違うようでした。
もしかして、海外の書籍で、和訳されてないのでは?
そう思い、『欲望の理論』を英語に直して、今度は『Theory of desire』で検索してみたところ‥
『The theory of desire』という書籍は見つかりました。
「The」のつかない、『Theory of desire』ですと、イカゲームについての記事があり、書籍の著者となっている「ジャック・ラカン」についての思想などを海外の方が書いておられました。
内容は難しくて、何を言ってるのかサッパリです。
っていうか、自動翻訳の文章もさらに輪をかけてわからないのでした。
どうやら、イカゲームに出てきた映像の著書『欲望の理論』は架空の書物かもしれません。
そして「ジャック・ラカン」という人物は実在しているらしいとわかりました。
『欲望の理論』の著作者エミール・ラカンは実在の人物?
今度は、ジャック・ラカンについて検索してみようと思いました。
ジャック・エミール・ラカンという、実在した人物がすぐに出てきました。
ウィキペディアに掲載されている本人画像と、イカゲーム内に出てきた『欲望の理論』の表紙の画像は同じ人物に見えます。
フランス生まれの精神分析学者で1901年~1981年(80歳没)となっています。
ちなみに、日本では明治時代のようです。
そして、ラカンによる『欲望の理論』という著書は、存在はしていないようです。
フロントマンはラカンの精神分析学の何に惹かれて本を読んでいた?
ところで、フロントマンは、ラカンの思想の何に惹かれて本を手にしたのでしょうか。
フロントマン(ファン・イノ)は、2015年のイカゲームの優勝者名簿にその名が記されており、過去にイカゲームに参加した記録を弟のファン・ジュノが発見しています。
巨額の資金が必要となるほどの自ら欲望を解明したかったのか。
それとも、イカゲームに出場する人物や、それを眺める富裕層の欲望を解明したかったのか。
心理分析で何かを納得させたかったのでしょうか。
ラカンの名言
ウィキペディアにラカンの名言が紹介されていました。
・無意識は一つの言語として構造化されている。
・人間の欲望は他者の欲望である。
・女は存在しない。
・愛とは自分のもっていないものを与えることである。
・私の贈るものを拒絶してくれ。なぜならそれではないのだから。
・das Dingの場は、すべてのものが過ちから洗われるところであり、不在の場に存在を与える。
最後の一文の das Ding は、ドイツ語のようで、Google翻訳では、日本語で「事」と訳されてます。
「女は存在しない」とは、ジェンダー論などの「女性」性は、社会的に造られた存在であると言う意味でしょうか。
フロントマンは、すべてのプレイヤーは平等な条件でゲームを受けなくてはならないという信念がありました。
これを破った進行スタッフとプレイヤーが処罰されていましたね。
ラカンの名言を見ると、ゲームの平等性を重視したフロントマンと重なるところも見つかるでしょうか。
日本語でも読めるラカンの著書
日本語でも読めるラカンの著書をみつけましたのでご紹介します。
なにしろ難解との評価があり、フランス語であり、さらに1900年代初めということで、翻訳者泣かせだったことでしょう。
そもそもポピュラーなフロイトすら読んでもチンプンカンプンですので、さらに難解となると読む気もしないのですが‥
●エクリ
論文の集大成とのことですので、一般人には絶対理解しえないと思われます(笑)
そして学術書ですのでお高いです‥
●ジャック・ラカン 精神分析の四基本概念
中古品ですが買えるようです。
レビューもまちまちで、やっぱり難しそうです(笑)
●ラカンの精神分析 (講談社現代新書)
ラカン著ではないのですが、噛み砕いた書き方をしているようです。
試し読みができますので、ご興味のある方はちょっと覗くこともできます。
金額もお手頃なので、ガッツリでなくかじってみようかなと思う方はこちらからでも良いのかも知れません。
それでも難解そうですが‥(笑)
『欲望の理論』という著書は、残念ながらドラマ内の架空の書物らしい‥
(もしくは和訳するとそうなってしまうが、実物の書籍は違う名前かもしれない)
ですが、
「ラカン」で調べると、その他の著作物は、入門書から色々出てきます。
フロントマンは、人が無残に殺されていく残酷なショーを
「参加者に平等にチャンスを与えている」と言い、
最後に一人残ったソン・ギフンに対し
「あなたたちは競馬場の馬なんですよ」
と言うなど、ドライな発言も多い人物として書かれていますが、
片や、不条理に悩み、むずかしい心理分析や哲学に答えを求める人間でもあるのかもしれません。
イカゲーム2では、フロントマンことファン・イノの心情やバックストーリーも、もっと観れることを期待します。
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