東京調布市の深大寺で開催されるだるま市は、日本三大だるま市のうちのひとつです。
聞いたことはあるけれど、まだ行ったことはない。
そんな方もいらっしゃるかもしれません。
深大寺のだるま市は、年に一度の決まった日とあって、混むことはあっても、観光地化はしにくい、日本独自の文化が凝縮しているクールジャパンなスポットです。
お近くであれば、もしくは少しくらいの遠出であれば、寄って損はないところです。
アクセスや歴史などは、深大寺のだるま市のサイトに詳しく載っております。
『深大寺だるま市』を検索し、ごらん頂くのがわかりやすく正確だと思います。
今回は、体験を踏まえての、だるま市の楽しみ方を伝授いたしましょう。
深大寺だるま市は午前中のうちから訪れるのがよい
だるま市は毎年3月3日と4日の日程となります。
2018年は土曜日が入っているので、土曜休みの方がおでかけしやすくなりますので、大変混みあうでしょう。
午後には、深大寺のサイト内でも「大祭中最大の見せ場」と書かれている、だるま市のクライマックス『お練り行列』が始まり、さらに人が増えます。
早めに到着し、お参りを済ませた上で、そうなると、ゆっくりだるまを選んでから、お昼を食べて、お練り行列を拝見するのが良いでしょう。
深大寺だるま市でだるまを選ぶ
だるま市では、それぞれ出店しているお店での手作りのだるまが売られています。
ですので、作り手のセンスが光ります。
すぐに買おうとせず、じっくり園内を見回って、気に入った顔のだるまを買いましょう。
だるまの顔は、怖いほど厄除けに良いと言われています。
実際のところはどうなのでしょうね。
初めてだるま市に行く方は、小さいだるまを買いましょう。
だるまは、毎年買うのが良いとされています。願いをこめて片目を入れ、叶ったら、翌年に両目を入れてもらい納めに訪れます。
そして翌年は一回り大きなだるまを買い、また片目を入れ、その年もまた良い年になるよう祈願するのがよいのだそうです。
だるまを買うとき、お店の人が安くしてくれることがあります。
これは、毎年購入して、納めにくるものなので、おまけで安くしてくれるのだそうです。
一緒に売っている招き猫などは、奉納せず、ずっと家に飾るものなので、あまり安くはしてもらえないようです。
ただ、縁起物ですので、サービスで言ってもらえるなら良いのですが、こちらから値切るのはやめましょう。
縁起のものを値切ってせっかくの縁も切れてしまっては台無しです。
お店のかたに伺ったところ、深大寺だるま市のだるま屋さんは、毎年、売る場所がほぼ同じなのだそうです。
ですので、お気に入りのダルマを買ったら、翌年も同じ場所へ行けば、同じ顔のだるまさんに会う事ができるかもしれません。
招き猫を売っているお店もよく見かけますが、招き猫も同様、同じお店の方が毎年同じ場所で出品しているようです。
だるま市で買っただるまは部屋のどこに置く?
深大寺だるま市では、希望すれば、だるまの目をお坊さんが買いてくださいます。
梵字と呼ばれる字で、向かって右目に「阿(あ)」と書きます。
翌年、返納するときには「吽(うん)」と書いてもらいます。
「阿吽の呼吸」という言葉がありますが、その「阿吽」です。
ところで、これ、どこかでも聞いたことがないでしょうか。
お寺や神社にある狛犬、右が「阿」左が「吽」ですね。
五十音の始まりが「あ」終りが「ん」というのと同じように、始まりと終りをさし、日の出と日の入りも現しているそうなのです。
ですので、向かって右に入れてある「阿」の字は、日の出の方向、すなわち東方向を指すと言われており、だるまに向かって右側の目を東に向けて置くのがよいのだそうです。
部屋の北側に棚を作り、ダルマの背を北側に向けて置くようにすると良いのです。
これは神棚もほぼ一緒です。
だるまを買ったら、深大寺グルメを楽しんでからお練行列へ
深大寺は、お蕎麦でも有名です。
境内には、お蕎麦屋さんが沢山あります。
お団子屋さん、お饅頭屋さん、そのほか、いろいろな食べ物の屋台が出ており、とても賑やか。
どれも美味しそうで、見て歩くだけでワクワクします。
早いうちにだるまを買ったら、お坊さんのお練行列が始まるまで、深大寺グルメで腹ごしらえといきましょう。
深大寺だるま市おわりに
だるまの願い事が叶わなかったとき…
だるまにお願い事をして、目を入れてもらったけれど、1年後も願いは叶わぬままだった・・・
そんなとき、もう片方の目は入れられないの?
そういう疑問を持つ方は、私だけではないでしょう(笑)。
実は私も、子どもの頃、願いが叶わず、片目のままでだるまをどうしてよいのかわからず、放置してしまったことがあります。
もし、願いが叶わずとも、一年経ったら、目を入れて奉納しましょう。
深大寺だるま市では、だるま納め所は元日より開いておりますので、目を入れて納めることができます。
以前のものと同じ大きさでも、少し大きめでも良いので、新たなだるまを買い、また目を入れて、願い事が叶うよう、気持ち新たに頑張ることが大切なのです。
深大寺では、願えばお坊さんに梵字を入れてもらえますが(その際、支払える範囲でお心付けを置きます)、目は、ご自信で入れても大丈夫です。
初詣にしても、だるま市の奉納にしても共通しているのは、再度再度訪れることで、日々の暮らしに感謝することを思い出すのが大切なのですね。