サンタクロースは、いくつまで信じていましたか。
それは各家庭でどのぐらい演出をしているかにも寄るでしょう。
信じさせてしまったばかりに、いつ本当のことを言おうか悩む親御さんもいらっしゃるでしょう。
さらに、友達から真実を聞かされてショックを受けるお子様もいらっしゃるでしょう。
ですが、世の中の親御さん達は、子供のとのコミュニケーションのために、色々がんばっているようです。
今回は、私の友人数人から、クリスマスの演出をリサーチしたことをレポートします。
サンタクロースが来た!と思った子供時代の思い出
私の幼少時、親は果物屋をしておりました。
当時の我が家は、昭和風情の個人商店の連なる商店街にあり、母は私たち姉妹が子供のうちは、クリスマスになるとお店にツリーを飾っていました。
私が幼稚園に入る前くらいの頃、クリスマスの日、お店は休みでしたが、なぜか近所の大人たちと一緒に私と姉も居りました。
大人たちは茶飲み話をしていたようですが、外のお店のシャッターがガシャンと音をたてました。
大人たちの一人が、「あれ?誰か来た?」と言い、父が「サンタさんか?」と言ってニヤニヤして部屋から店内へ出ると、プレゼントを抱えて戻ってきました。
「おい、サンタさん来たぞ!」
包みの中には、先日斜め向かいのおもちゃ屋さんで「これが欲しい」とねだっていた、上に乗れるおもちゃの救急車でした。
姉への包みには、オルゴール仕掛けの人形が入っていました。
考えるまでもなく、どうしてもサンタさんは斜め向かいのおもちゃ屋さんのおじさんなのですが、父も母も目の前に居たため、あたかもサンタクロースが持ってきてくれたような演出となりました。
しかし、その後すぐになんとなく気がついてしまった私達姉妹に、大人は演出をやめてしまい、その後は好きなものをねだるとそのまま親が買ってくれるようになりました。
両親はその十数年後に離縁してしまいましたが、今でもあれは家族が揃って仲良くしていた頃の良い思い出になっています。
サンタクロースのプレゼントと頑張った親たち
今でこそ、師走は慌しいのでカタカナ行事はやらない派の私ですが、子供の居る友人に、お子さんが小さい頃どんなクリスマスだったかを聞くのは楽しいものでした。
以下、友人たちに聞いたクリスマスの思い出レポートです。
Hさんの場合~ダンナ様が凝り性
Hさん宅では、男の子二人兄弟のお子さんが小さかった頃、クリスマスプレゼントをあげるのにダンナ様が猛烈に凝っており、寝静まった子供部屋の床やベッドに、いかにも窓からやってきたように枯葉をまいてからプレゼントを置いてきたそうです。
相当大きくなるまでサンタを否定することはなかったようで、現在も仲良し兄弟で親子ともども仲良くしているようです。
Hさん自身も、クリスマスリース作りの先生やケーキを手作りする器用さなので、息子さんは大きくなっても時々「母さんのケーキが食べたい」と言うそうです。
息子さんの理想が高くなってお嫁さんが大変にならないとよいですね!
Mさんの場合~頑張るシングルマザー
Mさんはシングルマザー、二人のお子さんが居るのですが、下の子がまだ小さかった時期には、仕事があってもプレゼントを枕元においてあげていたそうです。
深夜、子供さんが寝静まってから、ここだけはわかるまいと思っていた場所に隠しておいたプレゼントをそっと枕元へ。
翌朝早くに目を覚ました男の子は大騒ぎ。大興奮で
「おかあさん!サンタ来た!サンタ来た!」と揺さぶって起こして来たそうですが、子供が寝るまで待ってようやく寝たのを早朝に起こされて、思わず
「それはあたしが昨晩置いたんだよ・・・」の言葉が出そうになったとか。
息子さんは大人になったらお金持ちになって家を買ってくれるそうです。
Sさんの場合~二人姉妹のお母さんはシビア
二人姉妹のお子さんのお母さんのSさんは、お子さんが小さい頃はそれなりにクリスマスもプレゼントをあげていたそうですが、ある年に、
「今年はサンタさんに何をお願いしようかなあ~」と、言ってきた子の顔をがっしと両手ではさんでこちらを向けさせ、
「サンタさんはね、いないの!」と、はっきり言ったそうです。
うすうすわかっているどころか、あからさまに親にねだるようになったらサンタさんは来なくなるのですね!
Iさんの場合~年の離れたご兄弟の弟くん
クリスマスが近くなる頃、私は職場の仲間に、クリスマスケーキをどこで注文するのか聞いてみました。
いつも自分で作るという方もなかなか多い中、Iさんは
「うちはいつも一番近所のセブンイレブンで予約するよ!」と言いました。
Iさんの住む街は賑やかな繁華街ので、買おうと思えば近所に有名なお店が目白押しにあるのです。なので、どこにでもあるコンビニで買うのがみんな不思議でしたので、理由を聞いたところ、
「セブンイレブンはサンタの格好した店員さんがケーキを家まで届けてくれるの!だから毎年、プレゼントもケーキと一緒に持ってきて子供に渡してもらうの!」
とのことでした。
下のお子さんは、去年もサンタさんに
「今年はいい子にしていたかな?」と聞かれて、
「はい、いい子にしてました!」とハキハキ答え、
「それではいい子にしていたのでプレゼントをあげましょう!」とサンタさんから手渡されたプレゼントを、
「はい、ありがとうございます!」と、両手を出して受け取っていたとのことです。
年の離れたお兄さんも、小さな頃はそれでしばらくサンタさんを信じていたそうです。
お兄さんも、弟さんにはまだ信じさせているそうです。
サンタクロースの思い出おわりに
何人かにリサーチしただけで、それぞれの家庭で違うサンタクロース話があると知り、楽しく伺いながらも、世の親はなぜ、こうまでサンタクロースを子供に信じさせたいのだろうかと、子供のいない私はついつい思ってしまいます。
しかし、世の親御さん達のなかには、時に、お子さんがすっかり信じているときは、いつ本当のことを話そうかと悩むこともあるようです。
Sさんのお嬢さんのように、明らかにわかっていて大人に要求するようになれば話は早いのですが、お子さんが疑い始めたら、無理して演出を続けることもなく終わればよいのだと思います。
「大きくなったから来なくなったのかもね」とか
「今年は抽選もれたね」などと、適当に言っていると、子供さんも察するかもしれません。
日本のクリスマスは、海外から見るとかなり異質なものとなっていますが、親子で楽しんで、大人になってから良い思い出としてしみじみできる事は、多いほど良いものです。