春ともなれば入社式や異動先での新しい生活が始まりますね。
ナントカの法則ではないけれど、スタートをきちんとしておきたいと思う気持ちとは逆に、
気をつけていたのに電車が遅れてしまう。バスが遅れてしまう。
予定の時間通りに会社に到着できない・・・
春は、遅刻のオンパレード!
特に、ようやく入社にこぎつけて、意気揚々としている新人さんめがけて、不運は次々起こります。
起こってしまったら仕方ない。ピンチを乗り越える心構えなどを。
顔面蒼白大慌て!入社早々心臓バクバクの遅刻ハプニング
あれは10年ほど前、交通渋滞でバスがまるで動かず遅刻しました。
後に聞いたところによると、渋滞の原因はダンプの横転だったとか。
4月の新期早々にこんな朝の始まりを迎えてしまった私でしたが、 バスの中から携帯で職場へ遅くなりますとの連絡をしたあとの事です。
電話を切るなり、隣に座っていた若いお兄さんが話しかけてきました。
「あの、このバスはいつもこんなに遅れるんですか?」
その若兄さんは新入社員で、このバスには初めて乗ったと話を続けました。
聞けば同じ停留所で降り、同じ始業時間だとのこと。
まさか同じ会社?・・・と一瞬思ったのですが、当時の職場は産業団地の中にあり企業が立ち並んでいる場所なので、そういうわけでもなさそうです。彼は不安を誰かにぶっちゃけたかったにちがいありません。
「あーあ、ボク新入社員で遅刻第一号ですよ・・・」
と気落ちしていたので、私は、ここまで遅れるのは滅多にないので他にも遅れている人は居るのではないかと言いました。
更に、乗車の停留所も同じで同じ私鉄に乗って来ていたようなので、もう一本早い電車なら余裕で間に合う等、教えてあげました。
ただ、その兄さんは普段は私服の会社とのことで、通勤もそのうちチャリを使うとのことでしたし、私も職場の契約が明日までなので、このバスを使うのは明日までなのですと言いました。
話をしている間にようやく交通が流れてゆくようになり、どうやらそれほど遅くはならずに到着できました。
兄さんは、バスを降りる際に、私より先にバスを降りて行ったので、てっきりそのまま急いで走っていくだろうと思ったら、振り返り私が出てくるのを待って
「アドバイスありがとうございました。」
と言いました。
そして、こちらとは反対方向へ行こうとしながら振り返ってもう一度ありがとうございましたと笑ってお辞儀をして去っていきました。
バスの中では真横に座ったままろくに顔も見ずに話していたのですが、振り返ったその兄さんは結構なイケメンでした。
∑( ̄д ̄;)
オオ~~~!!!
せめてどこの会社だったか聞いておけば良かったよぅ!!
・。・゚・(ノД`)・゚・。・
いや、新卒なわけですからとても手の出せない年の人ではあるのですが・・・(笑)
そのような出来事で渋滞遅刻もすっかりバラ色の時間に変わり、遅れて職場に到着しておきながら半日はニヤニヤしていた私でした。
かなり嬉しそうだったようで、周りからもなぜ嬉しそうなのか聞かれたくらいです。
ところで、上記のお兄さんは、礼儀正しい好青年であり、遅刻したくらいで会社でどうにかなるとは思えないのですが、私のように場慣れしてふんぞり返っている古参とは違い、本人にとっては一大事ですね。
普段から、アクシデントはいつでも起こるものだと認識して、心構えを持っておきましょう。
もらい遅刻は防ぎようがない。遅刻になるなと思ったら
4月は公共交通機関が時間通りには動いてくれない時期であります。
通勤に慣れている人でさえも、いつもと調子がくるって、遅れてしまうところだったという事もあります。
新入生や新入社員は、まだ朝の通勤に慣れておらず、人の流れや乗換えのコツがわからず、狭いホームをふさいでしまう、あるいは、荷物をドアに挟んで動けなくなるなど、遅延の原因が多くなるのです。
入社式、あるいは仕事始めで、どうしても遅刻したくないと念入りに乗り換え時刻を調べていても、このような事で時間通りに行かないことは多いのです。
不可抗力であっても、初出社初出勤で遅れるなと思うと心は焦ります。
イライラすると、余計に裏目に出ますので、まずは落ち着くことが大切です。
職場への連絡先は必ず携帯に登録しよう
初めての出勤の日に遅刻すれば、誰しも平静ではいられません。
ですが、会社の人達にどう思われるだろうか?ダメ人間のレッテルを貼られてしまうだろうか?なんて心配よりも、今どうするべきかに頭を使うほうがよほど建設的です。
例えば、電車が突然の事故で運転見合わせになってしまった場合なども、振り替え輸送をどこでしてもらえるか、などを調べることもできます。
現在は大抵の方はスマートフォンなどの検索できる端末はお持ちなので、交通状況を検索するだけでも状況把握ができるでしょう。
そして、遅刻しそうなことを職場に伝えることが先決です。
今の状況さえ伝えておけば、あとは余計なことを考えず、すみやかに目的地へ到着すれば良いのです。
慌てて走って、入社早々怪我をして病院に運ばれた、などというほうが、会社にとっては余程困るのです。
初めての場所へ行く時は、グーグルビューでシミュレーション
さて、普段から通っているところならば勝手もわかりますが、初めて行く職場では、地理も詳しくありません。
遅刻で慌てて出た出口が反対方向で、自分がどこに居るのかわからずまた慌てる。
なんてことも、都心の地下鉄などではありがちです。
地下鉄出口の何番が一番近いかを地図で確認すると共に、初めての場所は、駅から職場までをグーグルで検索し、道のりの景色をグーグルビューで見ておくととても便利です。
地下鉄の駅は慣れていないと、ほんの少し出口が違うだけで、まるで別世界の扉を開けたような気持ちになりますので、事前のチェックは是非やっておきましょう。
グーグルビューで、職場までの道のりにある、目印になる看板やお店などをチェックし、会社の近くにも、どのような目印があるか覚えておくと、遅刻に関係なく、慌てることなくスムーズに到着できるでしょう。
遅刻理由は正直に言うほうが良い?波風立たないよう配慮を
さて、冒頭のケースのように、トラックが横転してバスが遅れてしまった、という理由でしたら、誰もが「仕方がない」と思えるでしょう。
不可抗力であれば、よほどの大きな取引がある場合でもなければ、遅刻は大抵許されます。
ただし、どんなにのんびりした職場であっても、
「今まで寝ていました。昨夜はゲームが止まらなくて…いや~課金しすぎちゃいましたよ」
なんて理由で遅刻をしたら、こいつ大丈夫なのか?と思われてしまいます。
まあ、初めての出勤前にネトゲーで夜更かししているような人でしたら、遅刻に悩むことはないでしょうし、そのような大陸型の性格の方だと、日本の会社では長くいられることはあまりないかもしれません。
ただし、周りの印象はとても悪くなるし、例え本当の理由だったとしても、そんな理由をズケズケ言ってしまっては、会社の方々にも失礼にあたります。
『嘘も方便』という言葉もあるように、どうしても嘘はいやだというポリシーの持ち主でなければ、
「体調が悪くなってしまった」
ぐらいの理由をつけておいたほうが、後々無難かもしれません。
終わりに
以前、業務委託で、大手会社の就職説明会の電話受付の仕事をしたことがあります。
都心での会場のため、普段行きなれていない学生さんが、遅刻しそうだと電話をかけてきます。
遅刻理由などを聞いて、会場に連絡を入れるのが仕事なのですが、色々な学生さんがおりました。
みなさん、真面目そうな礼儀正しい学生さんなのですが、真面目すぎてしまうのか、遅刻寸前で電話をかけてきて
「申し訳ありません」と、電話口で泣いてしまう女子学生さんもいました。
そんな中、印象深かったのが、慌てて階段で転んで骨を折ったらしいと、階段に座ったまま電話をしてきた学生さんです。
「大丈夫ですか?」と聞くと、
「大丈夫ではありませんが、何とかします」と言って、
もしこのまま動けなかったら病院に向かいますと電話を切りました。
電話を受けていたほかの仲間に話すと、一人
「俺はその話が嘘だったとしても許すね。独創的でいいよ」
などという人がいました。
本当に骨を折るほどの転び方をしたのであれば、大変で心配ですが、回りの認識など、このようなものですので、
「寝坊しました」と堂々と伝えるのも道ですが、波風立たぬよう立ち回るも道。
強くしたたかに社会の荒波へ漕ぎ出していただきたいと思うばかりです。